電子書籍やPDFファイルは確かに便利です。
かさばらないし、どれだけたくさんあっても持ち運びはデバイス一つあれば済むし。
項目の検索もしやすいし、必要な部分だけプリントアウトしたりもできるし。
一方、従来からある紙の書籍は、とにかくかさばるし、たくさんあると持ち運びも大変。
第一、重いし時間がたつと紙の色が変わったりもするし。
濡れたらベロベロになっちゃうし、汚れたら汚れ落ちないし。
そう考えると、データの集合体である電子書籍やPDFファイルって素晴らしい!
ちょ、ちょっと待って!
紙の書籍は装丁の美しさがあるし、手にした時の実感ってないですか?
「自分は本を読んでるぞ!」
みたいな。
それにバッテリーが無くなって読めない!なんてこともないし。
デバイスだと落っことすと壊れてしまうかもしれませんが、本は落としたくらいじゃ壊れないし。
ペラペラとめくって必要な個所を素早く見つけ出すことも簡単。
繰り返し言います。
デジタルデバイスはそれはそれで良さがあります。
それでもここで敢えて紙媒体について触れるにはわけがあります。
本の表紙や背表紙を見たとき受ける印象
ページを一枚一枚めくっていく時の音
本のページ一枚一枚に振れた時感じる指の感触、そして本の重さ
音新しい本を開いたときのにおい、また図書館にあるような年数の経った本の少し埃っぽいような紙のにおい
人は五感を通してものごとを認識し実感します。そしてそれが記憶となって脳に蓄積されます。
過去の記憶を思い起こす時、その体験時に五感で感じた感覚も一緒によみがえってきます。
電子書籍やPDFを利用している人が記憶をよみがえらせる時、同時に視覚・聴覚・嗅覚といった体感覚のどれかが欠けているか乏しい分、もしかしたら残る記憶もあいまいなのではないか?などと、電子書籍の便利さを感じつつも、どこか頭の片隅に引っかかるものがあるのも事実です。
だいぶ前の話ですが、某大学では入試問題で国語の代わりに小論文を課しています。
それぞれ学部の特性に合った内容と方式の小論文で差別化しています。
その中でも注目したのが文学部の出題。
電子書籍と紙媒体の書籍についての出題だったと思います。
僕はこの出題について聞いた時、ふと思ったのは
電子媒体の良さを認めつつも、出題者は紙媒体の持つ独特の感触、つまり先ほど触れた五感に訴える部分のすばらしさも理解できる感性を持つ受験生を求めているのではないか?
ということでした。
今、実践心理学であるNLPを学んでいて、この五感の感覚について考える機会を持つようになり、改めてそのことが思い出されたのでした。
日常生活やビジネスシーンで役立つ実践心理学をこちらから学ぶことができます↓
今なら無料でガイドが手に入ります。